今年製作中の機体の紹介
今年の機体を軽くご紹介
この記事は
Mice Advent Calendar 2019 - Adventar
の9日目の記事です.8日目は異常検知についてでした.機体安定性を高めるための技術的な話でとてもためになりますね.
ご無沙汰しております,べしです.
昨年は大会に出場せず,今年も大会で走れませんでしたが,マウス製作はしていました.
学生最後のマイクロマウスシーズンが終わり,今年のまとめと生存報告ということで今季の機体(仮)の紹介をしたいと思います.
(まだ走っていない機体の紹介となってしまい,すみません)
今年のマイクロマウス
マイクロマウス(旧ハーフ)サイズの機体製作は初めてのため,あまり挑戦的なマウスにし過ぎないようにしました.
ハードの大まかなコンセプトとしては以下を目指しました.
1.車幅をなるべく狭く
2.変速4輪機構(やっぱり4輪カッコイイと思います)
3.吸引ファンを車軸中心に
4.d-nanoタイヤサイズ以下のタイヤの開拓
個人的には吸引ファンを基盤から高い位置に離すことで走りにどの様な影響が出るかが気になっています.
各項目の達成度はこんな感じです
1.車幅をなるべく狭く
→ モーターを互い違いに配置することで概ね達成
車幅37mm程度
2.変速4輪機構
→ 苦戦中
通常はスパーギヤ(ホイールについているギヤ)の間にモーターに取り付けられたピニオンギヤを入れるが,モーターを互い違いに配置したことで不可能に.
そのため,モーターのピニオンギヤと別に,スパーギヤ間にピニオンギヤを配置した.
設計は問題なく完了したが,実際に3Dプリンタで出力したモーターマウントとピニオンギヤが上手く噛み合わない…
見てみるとモーターマウントの穴位置のズレに加え,ギヤの歯にも割とガタつきが...(- -;)
ピニオンギヤが計4個に増加した分,噛み合いの調整が困難となってしまい,結局作り直しを決意しました
(よく皆さんが使われるDMM.makeといったサービスを利用しなかったので,精度の比較は行っていませんが,他の人の部品を見る感じMDDのultraよりも精度悪いような気がします)
大会前まで噛み合わせに悩まされたので,部室のNCフライスにてモーターマウントとギヤ(モジュール0.3)を加工予定.
このモジュールの場合,加工に直径0.3以下のエンドミルが必要なため,購入しました
(Journalが落ち着いたらきっと作業できるハズ...)
3.吸引ファンを車軸中心に
→ 設計上は達成
仮組みでファンを回してみたが,多少の吸引力はありそう(?)
車体の回転中心で吸引力を作用させる目的で吸引穴を車軸中心に空けたが,基盤下面の吸引スカートの位置を中心にすれば穴中心はどこでも良いのかもしれない.
ファンの偏心がジャイロ等に及ぼす影響は気になるところ.
吸引モータは円筒の空気の流路の中に収まっています.
4.d-nanoタイヤより小さいサイズのタイヤの開拓(タイヤ内径7.5mm)
→ ゴムチューブで代用(グリップ力等は未調査)
模型用のタイヤ等で調べてもd-nanoのサイズ以下で使えそうなタイヤが見つからず.
人肌ゲル等での自作も検討したが,闇が深そうなためで断念.
そこで,タイヤの括りではないが,ゴムチューブをチューブカッターでカットしタイヤとして代用することに.
ただし,ゴムチューブにも様々な種類があり,表面摩擦が適度にないと滑ってしまうため注意が必要です.モノタロウで "アメゴムチューブ" なるものがあり,試してみましたが,摩擦が小さくて使えませんでした(_ _)
今はホームセンター(ドイト)で見つけたゴムチューブをチューブカッターでカットして使用しています.少し硬めですが,摩擦力はそこそこありそうな材質です.
反省
正直,まだ機体のポテンシャルが全く分かっていないので,機体性能に関する反省は今後したいと思います.
・早めに決断をする
ギヤの精度が悪く,ある程度試行錯誤をしてもだめな時点で,早々に再設計or作り直しをすべきだった(作り直す方が最終的には近道なことも多い)
・リポ置き場が...
しばしば言われることですが,リポ置き場がない場合が多々ありますよね.
分かってはいるのですが,ついつい限界設計を目指してしまい,リポ置き場がない状況に.さてどうしたものか(- -)
最後にマウスとは全く関係ない趣味のお話で締めようと思います.
(ちょっとした雑談)
最近非常に広く普及した完全ワイヤレスイヤホン.自分も昨年某S社のものを購入しまして,QOLが上がりました.
しかし,一つ気になる点がありました.
(イヤホンのコードがなくなり衝撃吸収要素が減ったためか,)歩行時の上下運動のノイズが直接耳に伝わってきて,あまり音楽に集中できないのです.
そこで,そのイヤーピースで衝撃を吸収すればマシになるかもと考えました.
イヤホンはカナル型ですが,イヤーピース内に耳栓をカットしたものを詰め込んでみたのです.
(ノイズアイソレーションイヤーピースとして市販されていますが,少々高価ですし)
効果は良好で,ノイズが軽減されるとともに低音もしっかりと鳴るようになってくれました!
100均の耳栓をくり抜くだけなのですぐにでき,これだけで非常にノイズが軽減されてストレスフリーになりました!気になる方はぜひお試し下さい.
次回は55T先輩の ”フランス語を勉強し始めてから2ヶ月が経ちました” です.
社会人でフランス語を勉強されるという先輩の記事,わたし気になります!
DC初心者のための足回り設計に関して
初心者向 DCマウスの足回りについて
この記事はMice Advent Calender 13日目の記事です。
皆さんこんにちは、べしと申します。
(最近研究でケアされていて全然マウスができていないです、記事を書く時間があまりなかったので読みにい点もあると思いますがご容赦ください!)
今回はこれからDCクラシックマウスを作ろうとしている、作ってみたいと考えている人に向けて書いていきたいと思います。
DCクラシックマウスを作るには回路設計はもちろんですが足回りと言ってモーターからタイヤに動力を伝える機構も設計する必要がありますよね。しかしゼロから足回りを設計するのはなかなか大変です。今回の記事はまず何をしたらいいかイメージができていない人の助けになればいいなと思って書かせてもらいます。
数日前に書かれたハーフ競技マウスの足回りについて記事も大変参考になりますので是非見てみてください。
足回りを設計する際に必要になるのがCADと呼ばれる設計ツールですが、これに関しては昨日の人の記事などを参照してもらうといいと思います。
CADがインストール出来たら次に考えるのはどういった部品を使うかですよね。足回りで主に使う部品は以下のようになると思います。
・ピニオンギア
・スパーギア
・シムリング、スペーサー
・タイヤ
・軸ねじ、軸固定用ナット
・ホイール(自作or市販品)
・モーターマウント(自作)
ホイールについては自作・市販品どちらでも行けますが(私は部室のNCで自作)、モーターマウントは自作になります。ほかの部品は市販品を使うことになるでしょう。タイヤは京商の硬度20度のものが主でしょうか。
考えるべきはギアとベアリングをどうするかです。これが決まれば軸ねじやスペーサーも決まってくるはずです。
ここで回転機構を決めないと部品の選定ができませんね。(ある程度どんな部品があるかを知った上でないと本当は機構も決められませんが)
回転機構には主に2種類があると思います。
①軸はモーターマウントに固定して、軸は回らずにスパーギアと一緒にホイールが回転する
②軸はスパーギアとホイールに固定して、軸ごとギアとホイールが回転する
今回は自分を含め部内の多数が採用している①の方式について説明します。
※これはモーターとして1717などを使っていてエンコーダーのことを考える必要がない場合であるためあまり気にせずに①方式が使えます。磁気式エンコーダーなどを使用する場合は②の方式を使う人が多いようです。
①のスパーギアまわりの部品配置は以下の図のようになっています。(破線部は部品がはまる箇所です)
スパーギアの内側の穴に1個のベアリングをはめ込み、スパーギアの外側の穴はホイールにはめ込みます。さらに、ホイールの内側の穴にもう一つのベアリングをはめ込みます。
ただし、ここで注意が必要で、ベアリングとベアリングの間は空洞ではなく、以下の図のスペースにスペーサーと呼ばれる円筒状のもので埋める必要があります。
これは、軸用のねじを締めた際にベアリングの内輪が内側に締め付けられて回転の抵抗となるのを防ぐためです。スペーサーを入れるか入れないかで回転抵抗が非常に変わってくるので、ちゃんと入れるようにしましょうね!(部室で声かけてくれればM2のものはあげられますよ)
スペーサーは1mm単位ほどでしか長さの調整ができないため、微調整はシムリングと呼ばれる輪で行います。(シムリングは0.1mm単位で調整できます)
基本的にベアリングの内輪に接する箇所にはシムリングをあてて外輪が内輪と干渉しないようにするのが一番大切です。(最後の組み立て図参照)
以下、ベアリングの説明。
軸はM2かM3のねじが良いと思います。M2は直径2mm、M3は直径3mmのねじのことです。経験則ですが、クラシック協議でM2を使ってみて細いと感じたことはありませんし、M2であればスパーギアを加工せずに組み立てられます!(←ここ重要)
どういうことかと言うと、Miceの多くの人が使用しているスパーギアには内径5mmの穴があいており、この径がベアリングの外径と一致するのでそのままはめ込むことが出来るのです。M3のねじを使ってしまうとベアリングの外径が6mmからとなってしまうので、これに合うちょうどよいスパーギアがなかなか見つからないかもしれません。
既製品のギアの穴の内径をNCで広げる程度のことはできると思いますが、回転の軸心がずれる可能性があるので初心者向けではないと思います。
自分が使用しているスパーギアとベアリングは以下 ↓
スパーギア:小原歯車工業DS成型歯車(モジュール0.5、歯数36)
ベアリング:F682ZZ(内径2、外径5、フランジ付き)
モーターの軸につくピニオンギアは軸径と同じ内径をもつ歯車を選びましょう。また、上のスパーギアを使うのならばモジュールを合わせてモジュール0.5のものを選びます。基本的にモジュールがあっていれば歯車同士はかみ合ってくれるはずです。(平歯車以外の歯車を選んだりしたらまた話は別ですが)
モジュールは0.3などもしばしば使用されていますが、ちょうどよい感じのギアを探すのが難しいです。
ここまでで来たらモーターマウントの設計に取り掛かる訳ですが、設計時に必要な情報がモーター軸の穴の位置とタイヤ回転軸の穴の位置の関係です。これは使用する歯車を決めた時点で制約条件が出てきてある程度決まってしまいます。
ただし重要なことは1つだけです。
かみ合う歯車2つは、「基準円直径」という直径をもつ2つの円が接していると考える
これだけです。
基準円直径=モジュール×歯数 なので自分の場合、ピニオンとスパーギア2つの円の中心間距離は
(0.5*36+0.5*9)/2=11.25mm
となります。(実際に加工する際には歯車のどうしの遊びを作るために0.1mm程度余分に離すほうが良いですが、後からでも少しならヤスリで削れます)
あとは、タイヤの直径を考えて回路基板が地面から少し浮くような配置となるようにマウントの穴の位置を調整して設計します。
最後にねじを止める際に使うナットに関してですが、ナイロンナットがおすすめです。ナイロンナットはロックナットの一種で走行中の振動などを受けてもネジが緩むことがありません。締め直しを何回かしてもそれほどへたりませんし、模型用に様々な色のナイロンナットがあり、機体のワンポイントにもなりますよ!
最後に足回りに必要な部品と自分の足回りをまとめて図示します。
長くなってしまってすみませんでした。
今回の内容はあくまで一例ですので、他にもいろいろとやり方はあると思います。設計がある程度できたら周りにいる先輩などに相談して色々な話を聞いてみましょう!
きっと気を付けるべきことを色々教えてくれるはずです。
この記事が足回りを設計する人に少しでも役に立ってもらえると嬉しいです。
次回はTukasa_haha氏の記事です!内容は明日になってからのお楽しみです!
今シーズンのまとめ
全日本大会と今年のまとめ
皆さん全日本大会お疲れ様でした!
気が付いたら外も非常に寒くなり、本当にあっという間に今シーズンも過ぎてしまいましたね。
しばらく更新ができなかったため、一つの節目ということで全日本とともに大まかに今シーズンも振り返りたいと思います。
まずは全日本大会から。
1日目. ~試走会~
実は全日本の試走会は初めての参加でした。一昨年はギリギリまで部室で調整をしていたので(笑)
主にセンサー値を確認するつもりで行きましたが、部室のままの状態で走らせると機体が振れ、明らかに探索が不安定に。(´・ω・)え?
原因は窓からさす日光の影響で、リファレンス値が10%程度ずれていました(13時で日差しも強かったですしね)。
時間帯によっても値が変わっていたのでどれを信じればよいか分からず、結局は日光があまり差さない時間帯の値を採用。ブレはあっても走れないほどの影響はないと判断しました。
当日にセンサー値を見て動揺しないためにも試走会で事前チェックをしたのは良かったと思います。
2日目. ~クラシックエキスパート予選~
出走順番が遅かったため午後の出走となり、午前はお手伝いで無線を使って誘導をしました。
初めての無線でのやり取り、かっこ良かった…(最近は通信基地を介して通信するそうで、広範囲で通信可能らしいです。すごい!)
お手伝いが終わって午前の結果を見ると、3秒台がざっと10人弱…
レベル高くないですか?
この時点で最短をちゃんと決められないと予選は突破できないと悟り、非常に緊張していました。
走行の結果は探索と最短4回ともに成功!!
正直出来過ぎでした。
公式大会で初めての斜め走行の挑戦でしたが、すべてのパラメータでちゃんと走ってくれたのは非常に嬉しかったです!(斜めターン速度1.0m/s, 1.2m/s)
迷路としてはとにかく斜めしかなく、大回りが一つもありませんでした。自分のマウスがあまり得意でない直線の長い区間も少なく、相性が良かったのかもしれません。
後輩のフレッシュマン達も無事に決勝に進み、みんなそれぞれ完走をしていて嬉しかったです。
授業やら課題やらで時間のない中、よく頑張ったと思います!
マウスパーティでは恒例行事になりつつある田代杯が盛り上がりましたね!
血も涙もない斜め調整用ハーフ迷路は挑戦者をあざ笑うかの如くその斜め直線のラインを綺麗に浮き上がらせていました。(何度見てもえぐいなあ)
しかし走りきる人はいるもので、見ていてい本当に気持ちよかった。ああいう走りを見てしまうと自分も走れるようになりたいと思ってしまいますよね!
3日目. ~クラシックエキスパート決勝~
いよいよ今シーズン最後の走行がやって参りました。
まず迷路の解説ですが、
斜めターンの場所にちょうど迷路の切れ目が来るようにした
とのこと。(´・ω・)ん?
なんだか最初から不穏な空気でしたね…(笑)
迷路が公開されてまず気づいたのは、経路が完全に2つに限られていることです。
斜め連続の内側ルートか直線と斜めのある外側ルートしかなく、外側は直線がよっぽど早くない限り通らないと思いました。
午前の時点でほとんどは内側ルートを通っていましたが、V90の連続などキツイところが多く、自分も走れるか非常に不安でした。
午後実際に出走した結果、探索成功、最短1回成功、3回失敗でした。
失敗したのはパラメータを上げた時でしたが、いずれも開幕ターン時の加速度が足りず、距離がずれたためにぶつかってしまい、完全にバグでした…(泣)
1回でも最短ができたのは良かったですが、詰めの甘さを全日本でも味あわされることになり、非常に悔しいです。次回こそはバグなく走り切ってやる!
今シーズンの機体に関して
機体名:BCmouse (べしマウス)
基板厚:1.0mm マイコン:RX62T (64pin)
壁センサー:SFH 4550 (発光ダイオード)
ST-1KL3A (フォトトランジスタ)
センサー:MPU6000 (ジャイロ)
IEH2-4096 (モーターと一体型のエンコーダー)
モーター:1717T003SR (Faulhaber)
モータードライバ:TB6614FNG
バッテリー:LiPo_2S(7.4V)180mAh 25~40C
インターフェイス:チップLED*9セット、スピーカー、プッシュスイッチ*2
ギア:ピニオンギア(真鍮)M0.5、歯数9
スパーギア(POM)M0.5、歯数36
重量:約100g(バッテリー含む)
サイズ:99*80*22
上を見てもらえば分かるように、このマシンは吸引機構を搭載していません。今作がDCマウス1作目ということもあり、できるだけスタンダードなマウスを目指しました。実は設計開始から1年以上が経過している機体で、予定では昨年走らせたかったのですが、昨年は課題やレポートに追われて完成せず、今年ようやく走らせることが出来ました。
こだわった点としてはホイールで、POMを部室のCNCで切削加工(何回削りなおした事か…)。その後、ラッカー塗料でエアブラシ塗装をしました。重ね塗りによるメタリック塗装で、光沢仕上げにしました。
機体の大きさはDCマウスの中でも大きい方で、特に横幅の広い機体となりました。斜め走行をする際には広すぎてぶつかるのではないかとの懸念がありましたが、斜めの制御を入れることで長い斜め直線でもぶつかることなく走る機体となりました。また、幅が広いとターン時にトレッド幅を稼ぐことができ、回転トルクが出やすいなどの利点もあるかと思います。しかしその分ぶつからないようにするための制御はシビアになるので、単純に広くするのも考えものです(ステッピングモータのマウスよりは間違いなく小さいので、個人的にはDCマウスなら多少大きくても大丈夫かなとは思いますが)。
マイコンは最近使う人が減ってきているRX62Tを使用。今シーズン中、計算性能に関して不満に感じることはありませんでしたが、とにかくRAMが小さい!RAM容量は16Kバイトであり、走行記録のログを取ろうとするとすぐに容量が足りなくなってしまいます。今後RX62Tを使おうと考えている方は、RX631の検討もお勧めします。
4輪マウスにした理由はやはりカッコいいからです!1シーズン以上付き合っていく機体ですので、やはり機体のデザインはモチベーションの為にも重要だと思います(そう言えばLEDを9セットと多く搭載したのも今年の一つのコンセプトだった気がします)。
(一部LEDを光らせるとこんな感じ↑)
機体に関して失敗したと思うことは電解コンデンサの位置。電解コンデンサは場所を大きく取り、高さもあるため、電池を置く際に干渉して重心が高めになってしましました。電池の置き場所に関してはサボらずちゃんと考えたほうがいいです。また、ジャイロを中心線から右寄りに設置した影響かは分かりませんが、左右のターンで軌道がかなり違うことにも悩まされました。大切なセンサーですので、次回作ではなるべく中心線上に置けるようにしたいです。
また、モーターが微妙に基板から浮いていてモーターマウントのみで固定していたので、ターン中にモーターの位置が微妙に変化しているのではないかという不安もありました。足回りはがっちり固めたいですね。
他にも反省すべき点は多くありますが長くなってしまったのでこの位にしておきます。
最後に全日本大会の走行パラメータを示しておきます。
<全日本予選>
1走行
探索:速度0.5m/s
加速度5.0m/s/s
経路導出後:速度0.65m/s
加速度6.0m/s/s
2走行
最短走行:直進最高速4.0m/s
斜め直進最高速3.0m/s
加速度7.25m/s/s
ターン速度
{L90deg, 180deg, 45deg, 135deg, V90deg}
{1.2m/s, 1.2m/s, 1.0m/s, 1.0m/s, 1.0m/s}
3走行
最短走行:直進最高速4.0m/s
斜め直進最高速3.0m/s
加速度7.25m/s/s
ターン速度
{L90deg, 180deg, 45deg, 135deg, V90deg}
{1.2m/s, 1.2m/s, 1.2m/s, 1.2m/s, 1.2m/s}
4走行
最短走行:直進最高速4.2m/s
斜め直進最高速3.2m/s
加速度7.5m/s/s
ターン速度
{L90deg, 180deg, 45deg, 135deg, V90deg}
{1.2m/s, 1.2m/s, 1.0m/s, 1.0m/s, 1.0m/s}
5走行
最短走行:直進最高速4.0m/s
斜め直進最高速3.0m/s
加速度7.25m/s/s
ターン速度
{L90deg, 180deg, 45deg, 135deg, V90deg}
{1.4m/s, 1.4m/s, 1.2m/s, 1.2m/s, 1.2m/s}
<全日本決勝>
1走行
探索:速度0.5m/s
加速度5.0m/s/s
経路導出後:速度0.65m/s
加速度6.0m/s/s
2走行
最短走行:直進最高速3.6m/s
斜め直進最高速2.6m/s
加速度7.25m/s/s
ターン速度
{L90deg, 180deg, 45deg, 135deg, V90deg}
{1.2m/s, 1.2m/s, 0.9m/s, 0.9m/s, 0.9m/s}
3走行以降
パラメータを上げ開幕ターン時の加速度が不足し、壁に接触してフェイルセーフ発動
予選の迷路は斜めターンが非常に多かったため、直進速度を上げてもターン速度を上げない限りタイムは良くならなかったです。次回作の構想はまだ考え中ですが、今シーズンよりは脱スタンダードとなるような機体にしていけたらいいかなと思っています。
長くなってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました!
また、今シーズン大会等の運営にかかわっていただいた方々には感謝してもしきれません。この場を借りてお礼申し上げます。
学生大会の所感
学生大会 所感
皆さんこんにちは、こんばんは、おはようございます。
2週間遅れてしまいましたが、9月30日に行われた全日本学生マイクロマウス大会の所感を書いていきたいと思います
今回の大会の個人的な目標は
・前回の北信越大会で失敗した探索をしっかり行い、認定書をゲットする
・最短をちゃんと走る(斜めではないです…^^;)
の2つでした
北信越ではデバッグ用ゴール座標のまま大会迷路を走らせるという暴挙をしてしまった為、今回はゴール座標の変更モードを搭載しての出走としました(学生大会では使わずに済んだ何よりでした)
当日の朝は研究室の報告会があった為、遅れて厚木の会場へ向かうことに。
出走順的に午後の出走になることは分かっていましたが、会場への到着予想が昼休憩の後だったのでかなり焦っていました(運営の方には事前にお伝えしていましたが)
そして会場に着いてみると出走者の控え席が空いていて、自分の出走順がすぐそこに迫っていました!!
ギリギリセーフ‼‼
(バスに一本遅れていたら間に合いませんでしたね…)
そんなこんなでセンサー値を合わせる暇もなくモードの確認だけをして控え席へ。
ちなみに学生大会のクラシック迷路は以下(後で貼ります)。
北信越で探索失敗をした為とても不安な気持ちでの出走順となりましたが、何とかちゃんと探索してくれて良かったです!
経路としては足立法の往復で最短経路を出せる迷路だったので、早速最短へトライ。
しかし、開幕ターンの部分でなぜか半区画ズレている模様で何度やっても壁に衝突…
開幕ターンの例外処理に不具合があったみたいですね…(-_-)
しかし、これで諦めてはもったいないので、ターン速度を早めた探索で重ね探索。
何とかこれで少しましなタイムを残す事が出来ましたが、その後も最短を決められなかったのは残念でした
他の人も探索で悲しみを抱えたり、フェイルセーフの暴発に悩まされたり、斜めに挑戦して壁に阻まれたりとクラシック勢は悲しみを抱えている人が多かった模様です…
Miceのハーフ勢に関しては北信越に続き2大会連続で優勝していたり、着実に最短の時間を縮めていたり、クオーターマウスがゴールしたりと健闘が見られました!すごい!
クラシック勢に関しては他の団体の方も苦しかったようで、最短を決められない機体が相次いだため、自分が第3位を獲得してしまう結果となりました
正直なところ、嬉しさ半分、悔しさ半分で次回の東北大会へ向けてリベンジを果たそうと強く思った大会でした
しかしながら、2年前の全日本大会フレッシュマン迷路以来の認定書獲得となり、とてもうれしかったです
・前回大会との変更点
前回にあたる北信越大会との変更点は大幅にあり、壁制御の制御方法そのものを変更。
今までは重心の平行運動、回転運動に壁制御によるエラー量を加える形であったが、壁制御によるエラー量を回転運動の項に組み込む方式に変更。
これに関しては、DCマウスの制御方法の宗教性を含むデリケートな問題であるため、ここでは割愛(本当は書くと長くなりそうだったからとは言えない…)。
スラロームを行う際の直進区間(通称:前距離、後距離)での壁制御を採用。
これにより、連続スラロームでもターンのずれが致命的になることがほぼ無くなった
パス中の壁切れの実装。
大回りターンや180°ターン前での壁切れを読めるようにし、ターンの安定性を図った
主にこの様な感じでした。
以上、長くなってすみません。東北大会の反省も書きたいと思うので、よろしくお願いします。
最後になりましたが、会場のセッティングをしてくださった東京工芸大学の皆様にはいつも大変お世話になっています。本当にありがとうございました!
北信越大会 所感
北信越大会の所感
その前に…
皆さんこんにちは、こんばんは、おはようございます。
2015年、オリエンタルモーターの無償提供を受けて早2年、、、
以前から書けと言われていましたが、地方大会を幕開けにこの度ブログを立ち上げました!
(今まで書かずに過ごしてごめんなさい)
今回は初回という事で大会の所感を書きたいと思います
(今後書ければ技術的なことも書いていきたいと思っています…)
◎北信越について
自分は一昨年2015年の全日本大会しか公式大会への出場経験がなく、今回が2度目の公式大会でした
ただ、今回は車での遠征という事で半分観光気分だった為、そんなに気張り過ぎずリラックス♪(おい)
新潟市内に着くとまずは大会会場へ!
と行くようなMiceであるはずはなく、まずは海の幸を求めて海産物センターへ♪
さすがは新潟、海の幸が豊富で焼き魚は絶品でした!(自分はブリを頼みとても美味しかったのですが、鯖の脂の乗り方は尋常でなく、今度行く機会があれば鯖を頼みたいですね〜)
他にも夜はカツ丼を食べ、ぽんしゅ館で日本酒の飲み比べをしたり、盛り沢山の旅でしたが、これ以上書くとドンドン本筋から外れる気がしてならないのでこの辺にしておきます。(本筋は観光じゃないよね…?(笑))
さて、ここからが本題!
大会前日
前日会場入りしたときの感想は、16×16のクラシック迷路が悠々と構えており、なんて贅沢な…!といった感じでした
前日に会場で行ったのは主に
・センサー値のリファレンス調整
・探索&最短をしてみて動作が正常かの確認
・長い区間の直進をやってみて、どの程度の加速度、速度ならば追従性が良いかの確認
・壁切れをしているので、壁切れの距離があっているかの確認
こんな感じです。個人的にはこの中で特にやって良かったと思ったのは長い区間の直進の確認です。
正直なところ、部室の迷路と大会の迷路では迷路の木の材質、路面状態が違い、何より
段差先輩の偉大さが違う!!!
ということが大きいです。部室の迷路では段差先輩の偉大さに勝てず追従し切れなかったパラメータでも、大会会場では追従できた!などということもあるかと。
さらに、加速度を大きくすることにより機体が後ろに尻餅をつく現象などが確認でき、機体裏面にカグスベールを張るなどの対策をする必要性を確認できました。
大会本番
大会当日に発表されたクラシック迷路は
例年の北信越大会はそこまで厳しい迷路は来ないとのうわさを聞いていただけに、「え、普通に厳しくない…?」との感じを受けました。
製作者のMiceバスターズ某先輩は、斜めなどで欲張りたい人にとっては厳しい迷路と話されていたが、欲張らなくても僕には厳しいと感じてしまいました…(つらい
色々と思う事はありましたが、気づくと自分の番となり、少し手元が震えながらも機体を置き、探索をスタート。走り出しは順調で、連続スラロームもそれなりに走ってくれ、「もしかしたらちゃんと完走できるのでは?」との考えがふと頭をよぎりました。
ここで、マイクロマウスをやっている人なら誰しも経験したであろうあの感覚を思い出すのではないでしょうか?そう、順調だと思う途端に機体がコケるあの感じです。
僕の場合、途中までは順調でしたが、なぜか(1,0)でマウスがゴールし、嬉しそうに帰ってきてしまいました…
思い返してみると、
調整用に、ゴール座標を(1,0)に変えたままにしていたのです!
(本当におバカ)
出走中にプログラムを書き込む事は出来ない為、なすすべも無く自分の番が終わりました
(あとで改めてゴール座標を変えて探索をさせてみたところ、普通にターンがずれて失敗しましたが-_-)
これを踏まえ、とにかく皆さんに伝えたいのは大会前日や当日にプログラムをいじるのは危ないという事です。
自分はfail safeを実装するために前日にプログラムをいじり、上の様になりましたが、何が起こるかは分かりません(他に大会前に入れたfail safe が強過ぎて、正常に走れなかった人なども見かけました)。
大会前はターン調整等に使い、新たな機能を実装しようとするのは極力控えた方が無難です。どうしても実装する場合、小さな試し迷路でもいいので動作確認をちゃんとしましょう!
確認していないものを使うのはリスクでしか無いと僕は考えます。
他のクラシック勢も自分とは違った悲しみを背負ってしまい、全体的に歯がゆい形となりました。
ハーフ勢はと言うと、カッコよく斜めを決めていたり、3年ぶりにゴール(しかも最短!)する人がいたり、ステッパーが爆走していたりと、なかなか素晴らしい走りをしている方が多かったです。すごい!!
初めての地方大会となる北信越大会でしたが、ゴールできなかったのはやはり悔しい…
しかし、大会前日にやるべき事とそうでない事を痛感し、自分の探索走行の甘さを思い知らさるなど、学ぶことが非常に多い大会となりました。
最後に、大会運営の方々のご尽力のおかげで大会を存分に楽しむことが出来ました。
本当にありがとうございました。